ECサイトを何年か運営していると、「デザインが古くなってきた」「商品が増えて探しにくくなった」「以前より更新に時間がかかる」といった問題が少しずつ出てきます。
ただし、問題があるからといってECサイト全体を作り直す必要があるとは限りません。
商品ページだけを改善すればよいケースもあれば、現在使用しているECシステムそのものを変更した方がよいケースもあります。
重要なのは、「何年使ったからリニューアルする」と決めるのではなく、現在のECサイトが今の事業やユーザーに合っているかで判断することです。
この記事では、ECサイトのリニューアルを検討したい10のサインと、全面リニューアル・部分改善を判断するポイントを解説します。
ECサイトのリニューアルとは?
ECサイトのリニューアルとは、現在運営しているネットショップのデザイン、ページ構成、商品ページ、機能、システムなどを見直すことです。
リニューアルといっても、必ずしもサイト全体を作り直すわけではありません。
トップページだけを変更する、商品ページを改善する、スマートフォン表示を修正する、検索・絞り込み機能を追加する、商品写真を撮り直すといった部分的な改善もあります。
一方で、現在使用しているECシステムでは今後必要になる機能に対応できない場合や、長年の改修によって管理が複雑になっている場合には、システムを含めた再構築を検討することもあります。
COREDRIVEでも、Webサイトの新規制作だけでなく、既存サイトのリニューアルや部分改善に対応しています。
ECサイトをリニューアルすべき10のサイン
1.スマートフォンで使いにくい
ECサイトを見るユーザーにとって、スマートフォンでの操作性は重要です。
文字が小さい、ボタンを押しにくい、商品写真が見づらい、横スクロールが発生する、カートまで進みにくいといった問題がある場合は見直した方がよいでしょう。
PCでは問題なく見えていても、スマートフォンになると購入までの導線が分かりづらくなっているケースがあります。
サイト全体の構造が原因であればリニューアルが必要になることもありますが、一部のレイアウトやCSSを修正するだけで改善できる場合もあります。
2.現在の商品やブランドとデザインが合っていない
ECサイトを公開してから時間が経つと、商品やブランド自体が変化することがあります。
当初より価格帯が上がった、新しいターゲット向けの商品が増えた、ブランドコンセプトが変わったといった場合です。
商品は変わっているのに、サイトだけが立ち上げ当初のままでは、現在の商品価値やブランドイメージを十分に伝えられないことがあります。
この場合は見た目だけでなく、写真、文章、商品ページの構成まで含めて見直すことが重要です。
3.商品が増えて探しにくくなった
ECサイト開設時には商品数が20点程度でも、運営を続けるうちに100点、200点と増えていくことがあります。
すると、カテゴリーが複雑になる、商品一覧が長くなる、目的の商品を探せないといった問題が起こります。
商品数が増えた場合は、カテゴリー構造、メニュー、商品検索、絞り込み機能などを整理します。
単純にデザインを新しくするだけではなく、商品をどう探してもらうかという情報設計から見直す必要があります。
4.更新作業に時間がかかる
ECサイトは公開して終わりではありません。
新商品の追加、価格変更、在庫更新、画像の差し替え、キャンペーン対応など、継続的な更新が発生します。
商品を一つ追加するだけで毎回HTMLを修正する必要がある、画像サイズを細かく加工しないとレイアウトが崩れる、担当者以外は更新できない、といった状態になっている場合は運用方法を見直すタイミングです。
サイトそのものだけでなく、管理画面の使いやすさまで含めて考える必要があります。
5.必要な機能を追加できない
事業が変われば、ECサイトに必要な機能も変わります。
定期購入、会員機能、ポイント、クーポン、商品検索、在庫連携、複数の配送方法、外部システムとの連携など、開設時には必要なかった機能が後から必要になることがあります。
現在の環境では実装できない、あるいは一つ機能を追加するたびに大規模なカスタマイズが必要になるのであれば、EC基盤そのものを見直した方がよい場合があります。
6.購入までの導線が複雑になっている
長期間運営しているECサイトでは、その都度ページや機能を追加した結果、構造が複雑になることがあります。
商品をどこから探せばいいのか分からない、商品詳細から購入まで進みにくい、似たようなページが複数ある、重要な情報が複数ページに分散している、といった状態です。
この場合はデザインだけを変更しても根本的な問題は残ります。
商品を探す、比較する、詳細を見る、購入を判断する、カートへ進むという流れを整理する必要があります。
7.アクセスはあるのに購入につながらない
アクセス数があるにもかかわらず購入につながっていない場合も、ECサイトを見直すきっかけになります。
ただし、「売上が下がったからサイトをリニューアルすれば解決する」とは限りません。
商品価格、競合、広告、集客方法、商品自体の需要などが原因の場合もあります。
Google AnalyticsやECシステムのデータを確認し、商品ページまでは見られているのか、カートには入っているのか、どこで離脱しているのかを確認します。
サイト上の問題が確認できた部分から改善する方が、目的の曖昧な全面リニューアルより効果を検証しやすくなります。
8.商品写真や商品ページが弱い
ECサイトでは実際の商品を手に取れないため、写真と商品情報が重要です。
商品の正面写真しかない、写真が暗い、画像が小さい、サイズ感が分からない、使用イメージがないといった状態では、商品自体が良くても魅力が伝わりません。
この場合、サイトを丸ごと作り直さなくても商品写真や商品ページを改善することで解決できる可能性があります。
商品画像の大きさや比率については、ECサイトの商品画像サイズは何pxが正解?Shopify・BASE・WooCommerceの目安と作り方でも詳しく解説しています。
またCOREDRIVEでは、ECサイトやWebサイトで使用する商品写真の撮影にも対応しています。
9.表示速度やシステム上の問題が増えている
長く運営しているECサイトでは、機能追加やカスタマイズが積み重なり、サイト構造が複雑になることがあります。
表示が遅い、エラーが発生する、アップデートすると不具合が起こる、古い機能を削除できないといった状態です。
WordPress+WooCommerceの場合も、テーマ、プラグイン、独自コードを長期間追加していくことで管理しづらくなるケースがあります。
一つずつ修正できるのであれば部分改善で問題ありませんが、修正するたびに別の問題が発生するような状態であれば、再構築を検討する価値があります。
10.現在のECシステムが事業規模に合わなくなった
ECサイトを始めた当初と現在では、事業規模が大きく変わっていることがあります。
開設時には商品数10点、運営者1人だったものが、現在では商品数数百点、複数人で管理、外部在庫システムと連携という状態になっているかもしれません。
反対に、高機能なECシステムを導入したものの、実際にはほとんどの機能を使用しておらず、固定費だけが高くなっているケースもあります。
現在の規模とシステムが合っているかは定期的に確認したいポイントです。
ECサイトは何年ごとにリニューアルすべき?
ECサイトに「○年経ったら必ずリニューアルする」という決まりはありません。
5年以上使っていても問題なく運営できているサイトもあれば、公開から2年でも事業内容が大きく変われば見直した方がよいサイトもあります。
リニューアル時期を年数だけで判断するのではなく、
現在のユーザーが使いやすいか、運営側が更新しやすいか、必要な機能を実装できるか、今の商品やブランドを適切に表現できているか、という観点から判断します。
全面リニューアルと部分改善のどちらがいい?
一つの問題だけであれば、部分改善から検討する方が合理的です。
たとえば商品写真だけが弱いなら写真を変更する、スマートフォンの一部分だけ使いにくいなら該当レイアウトを修正する、商品を探しづらいならカテゴリーや検索機能を改善するといった方法があります。
一方で、デザイン、構造、機能、管理画面、システムなど複数の問題が同時に発生している場合は、部分修正を繰り返すより再構築した方が結果的に管理しやすくなる可能性があります。
「全面リニューアルか部分改善か分からない」という段階でも、まず現在のサイトを確認し、問題を切り分けることが重要です。
COREDRIVEのWebサイト制作・改善でも、既存サイトを残したまま改善できる部分と、作り直した方がよい部分を整理したうえで対応しています。
リニューアル前に確認しておきたい数字
ECサイトを作り直す前に、現在のサイトのデータを残しておきます。
アクセス数、よく見られている商品、売れている商品、カート投入数、購入率、離脱の多いページ、PCとスマートフォンの利用状況などです。
リニューアル前の数字が分からなければ、公開後に本当に改善したのか判断しにくくなります。
特に検索から継続的にアクセスされている商品ページやカテゴリーは、URL変更にも注意が必要です。
ECサイトをリニューアルするときの進め方
最初に現在の課題を整理します。
「古いから変えたい」だけではなく、「スマートフォンから商品を探しにくい」「商品登録に時間がかかる」「商品の魅力が写真で伝わっていない」など、できるだけ具体的にします。
次に、現在のサイトから残すもの、改善するもの、削除するもの、新しく追加するものを整理します。
そのうえで、現在のECシステムを継続するのか、別のシステムへ移行するのかを判断します。
システムを決めたら、商品一覧から商品詳細、購入までの導線を設計し、デザイン、文章、商品写真を整えていきます。
最後に商品データ、在庫、決済、配送、メール、スマートフォン表示などを確認し、実際にテスト注文を行ってから公開します。
リニューアル時はSEOの引き継ぎにも注意する
リニューアルでURLを変更する場合は、旧ページと新ページの対応関係を整理します。
Googleもサイト移転時には、旧URLと新URLのマッピングを作成し、適切な新URLへのサーバーサイドの恒久的リダイレクトを設定することを推奨しています。内部リンクやサイトマップも新URLへ更新する必要があります。
たとえば、検索から継続的にアクセスされている商品ページを削除し、すべてトップページへ転送するといった対応は避けます。
リニューアル前にSearch Consoleなどで検索流入のあるページを確認しておくことも重要です。
デザインだけではなく、既存の検索評価をどう引き継ぐかまで含めて設計します。
ECサイトのリニューアル費用は何で変わる?
費用は単純なページ数だけでは決まりません。
商品数、デザイン範囲、ECシステム、商品データの移行、会員データ、決済、配送、検索・絞り込み、外部システムとの連携、写真撮影などによって作業量が変わります。
トップページや商品ページだけを改善する場合と、EC基盤そのものを変更する場合では必要な作業が大きく異なります。
最初から「リニューアル予算はいくら」と考えるより、現在の問題を整理して必要な作業範囲を決めた方が、不要な制作費を抑えやすくなります。
ECサイトは「全部作り直す」以外の選択肢もある
ECサイトに問題を感じたとき、必ずしも全面リニューアルが必要なわけではありません。
商品写真だけを撮り直す、商品ページを改善する、スマートフォン表示を直す、カテゴリーを整理する、検索機能を追加するといった方法でも改善できます。
反対に、部分修正を何度繰り返しても使いにくさが残るのであれば、サイト構造やECシステムそのものが現在の事業に合っていない可能性があります。
重要なのは「リニューアルするか、しないか」の二択ではなく、どこまで変えれば現在の問題を解決できるのかを見極めることです。
COREDRIVEでは、ECサイトを含むWebサイトの新規制作・リニューアル・部分改善に対応しています。
現在のサイトを確認したうえで、残せる部分と改善した方がよい部分から整理できます。